【連載11】VOYAGE GROUP 取締役CTO小賀流の技術組織の作り方とエンジニアの巻き込み方とは

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こんにちは!TECH Street編集部です。
前回、TECH Street会員が気になるヒト、株式会社クレディセゾンCTO小野氏にインタビューをしましたが、今回は連載企画「ストリートインタビュー」の第11弾をお届けします。

「ストリートインタビュー」とは

TECH Street会員が“今、気になるヒト”をリレー形式でつなぐインタビュー企画です。
企画ルール:

・インタビュー対象は必ず次のインタビュー対象を指定していただきます。
・指定するインタビュー対象は以下の2つの条件のうちどちらかを満たしている方です。

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▼前回インタビュー記事はこちら
【連載10】デジタルで金融を変える、クレディセゾンCTO小野氏の会社をエンジニアリングする力


“今気になるヒト”小野氏からのバトンを受け取ったのは、株式会社VOYAGE GROUP取締役CTOの小賀昌法氏。

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小賀昌法 Masanori Koga/株式会社VOYAGE GROUP取締役CTO
釧路工業高等専門学校を卒業後、プログラマとしてNECネッツエスアイへ入社。その後、Yahoo! JAPAN、トランスコスモス、起業などを経て、2010年にECナビ(現VOYAGE GROUP)に入社。2010年にCTOに就任。


――クレディセゾンの小野様から『この間、出版された本の中にも生々しく赤裸々に描かれていますが、地図のない航海を率いる船長としての小賀さんが、今の若いエンジニアの方に届けたい言葉にはきっと価値があると思います』と推薦のお言葉をいただきました。まずは、小賀さまがどのようなご経験を重ねてきて、どのようなお力を身につけられたのでしょうか。

小賀氏:キャリアを積んできた過程で、興味の対象が広がってきたという印象があります。社会人のスタートはプログラマーだったこともあり、興味の対象は自分が書いたコードでした。プログラマー目線で、「良いコード」さえ書ければそれだけで満足でしたね。

それがやがて、実際のシステム全体に興味が移り、そして単に「良いシステム」を作るだけではなく、「本当にお客様に喜んで使ってもらえるようなシステム」を作らなければならないという方向に興味関心が移っていきました。

その後、ヤフーに転職したのですが、インターネットサービスは、それまでに経験してきた受託開発とはビジネスモデルや作り方がまったく違う。作って納品して終わりではなく、リリースしてからが始まりなので、さらにそこからサービスを良くしていくという考え方に切り替わります。

そもそも、受託開発に従事していた頃から、“お客様のために”と思ってやってきましたが、ヤフーに転職してからは、お客様のために継続して良くしていかなければならないので、次に何が必要かというと、良いチームを作ることだと考えるようになりました。

さらに言えば、先ほどの「良いコード」の話も、リリースしたサービスを成長させていくために、個人としての「良いコード」ではなく、チームとして扱いやすい、メンテナンスしやすい、成長させやすいコードが「良いコード」だと思うようになりました。

 

――「良いチームをつくる」、これをヤフーで実践しようとされたわけですね。

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小賀氏:そうですね。ヤフーに入社して初めてマネージャーになり、その必要性に駆られてチームを良くすることを考えていましたが、せっかく良いチームを作ったとしても、サービスが儲からなければそのチームは解散してしまいます。なので、チームを維持しながら良くしていくためには、やはり儲けなければと考え、そこでPLにも興味を持つようになりました。

それからは、チーム作りとPLを意識して事業やサービスを延ばしていくことに注力してきましたが、偶然、知人から「起業しないか」と声をかけられました。

そのとき私は35歳で子供も1人いましたが、このタイミングで起業してみて、もし失敗しても何とかなるだろうという気持ちになり挑戦することにしたのです。その経験を通じて事業を理解するだけでなく、本当に事業を作るという意識を学びましたが、残念ながらうまくいかず、その後はフリーランスやフルタイムではない契約社員としてとしてしばらく活動することになりました。

ありがたいことに、各方面から声がかかり、1年ほど順調に過ごしてきて、“組織に頼らなくても生きていける”ことを実感。そのうえで改めて今後のことを考えたのですが、やはりひとりではなく、チームでモノづくりをしていきたいと思うようになっていたのですね。

なぜ、そう考えるようになったかというと、やはりヤフーで仲間と一緒にやってきた時間が楽しかったのだと改めて気づいたのですね。その頃は妻からも、「毎日、楽しそうだ」と言われていました。そこには起業やフリーランスとは違う仕事の楽しさがあり、それが私を生き生きとさせていたのでしょう。

振り返ると、信頼のおける仲間たちと一緒に「こういうものができたら、みんなハッピーになるよね」と語りながらモノづくりをしていくのは、やはり楽しいと思いますね。思いを共有しながら進めていくところに面白さを感じます。

そして、ご縁がありVOYAGE GROUPに入社。技術の責任者としてここ10年ほどを過ごしています。立場的には役員ですので、チームというよりは会社全体のことを組織として見ていて、ひとつの事業というよりは会社の経営を見ていますね。

事業単位で見ていたときはPLを意識していましたが、経営に関わるようになってからはBSを意識するようになり、目に見える資産もそうですし、目に見えない文化のような経営資産というものが会社にとってはとても重要だということを意識するようになりました。

 

――良いチームの定義とはどのようなものでしょうか。

小賀氏:出版した本の副題にもなっていますが、「事業をエンジニアリングする」ということを一番意識しています。

先ほども述べたように、自分にとって「良いコード」や作り手にとって「良いシステム」ではなく、お客様や使っていただける利用者に価値があるものを届けるためには、技術者たちはただシステムを作るだけでなく、事業をエンジニアリングするという意識を持つべきだと思っています。

チームには技術者だけでなく営業やマーケティング、オペレーション系の人もいますが、その役割の中での技術者たちが、「みんなが関わっている事業自体を、自分たちの技術を使いエンジニアリングして良くしていく」という意識を持てば、良いチームになっていきます。そのような意識を共有することがまずベースとして必要です。

 

――基本的な概念を共有したチームをドライブさせていき、ずっと継続させるためには、どのような施策が必要で、どのようなことをやられてきましたか。

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小賀氏:私がVOYAGE GROUPに入りCTOとして早めに手掛けたのは、採用と評価です。入口のところで、お互いがスキルだけでなくカルチャーの面でもフィットすることはとても大切です。中途採用や新卒採用のインターンをしっかりとやっていくところは最初に力を入れましたし、中にいる人に対しても、私がCTOになってから改めて会社の文化を言葉にしていくことからはじめましたね。

ただ単純に「こういう会社」と掲げるのもひとつの手だと思いますが、「私の考える良いエンジニア像はこれだから、このエンジニアと同じような行動をしていれば高く評価する」ということをセットにしています。「そっちの方が良いかもしれないけれども、目の前の仕事をやった方が給料が上がる」となれば、そちらに流れていくのは当然のことです。

なので私がこの会社のCTOという役職をもらい、この会社のエンジニアリングの文化というのはこういう方向性にしていきたいと掲げましたが、それに共感するだけでなく、行動を変えなければなりません。そのためには、目指すべき方向のための行動をした人を高く評価していくということはとても重要だと思うので、評価制度にも力を入れました。

チームであれば自分がチームのマネージャーとなり、自分が直接背中を見せたり指摘をしていきますが、いくつかのチームがある中で組織のトップとしてやっていくためには、採用や評価というのはとてもレバレッジが効くものだと思います。

ヤフー時代にも給料の一次評価をする立場になりましたが、直接彼らの仕事や彼らの書いたコードなども見ているので、それをベースにして決めることができました。

ところがCTOになると、そのチームマネージャーが正しい評価を出来るような仕組みづくりが重要です。行動指針に基づいて、定性的だけでなく定量的な評価も加えるので、メンバーにとっても分かりやすくて頑張る指針になるという感覚です。

 

――仕組みや評価基準を決めるポイントは、どのようなものでしょうか。

小賀氏:事業でもよく言っていますが、小さく始めて失敗を繰り返し、影響範囲を広げていけばいいと思っています。

評価制度でいうと給料とは別にグレードを設定していて、そのグレードの中でも給料が上下します。その昇格候補者のみ新しい評価基準で取り入れるということをはじめました。さらに昇格候補者のエンジニアに対して、CTOの目線で技術的な目線を入れるというのをプラスαで付け加えました。

それを何人かやってみて良さそうだったので範囲を広げて、昇格候補者ではないプログラマーやソフトウェアエンジニアに対して始めようとなり、それも上手くいきそうだったので、ソフトウェアエンジニアからインフラエンジニア、情シスまで、というように少しずつ範囲を広げていきました。

その中で会社内でもキーマンと言われているようなエンジニア達を、その仕組み作りに巻き込んでいき、前回のふりかえりで出た意見をもとに私がたたき台を出し、キーマンを含めた多くのエンジニア達から意見をもらい、最終決定はCTOがするということを仕組み化していきました。今となっては「これが無かったらどうなっているのか」と言われるほどに浸透していますね。

評価制度を整えるということは皆さんもやられているとは思いますが、ただ私が特徴的なのは、小さく始めるということを意識しているという点と、小さく始めて大きくしていく段階で現場を巻き込むという点にあると思います。

 

――小賀さん流の現場の巻き込み方を教えてください。

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小賀氏:私は王道が好きです。例えば小さく始めるという新しいアイデアを周りに広めるときに何をするかというと、まず事実を並べます。そして事実から実際に起きている課題を出して、その課題からレバレッジが効くポイントなのではという仮説を立てます。

そしてその仮説を試すための期間や方法を伝えて、ジャッジタイミングで方向性を変えたり、もしかしたらやめる可能性もあることを意識して伝えます。しかしこれらは普通のことですよね。

 

――普通かもしれませんが、その王道を意識してきっちりやる人は少ないのではないでしょうか。

小賀氏:王道なやり方だけが正解ではないので、それぞれ合ったやり方をすればいいと思います。

また、やり方は王道だったとしても、関わっているチームやメンバー、置かれている状況は同じものはありません。そこから生まれてくるものは、王道であってもユニークなものが生まれると考えています。ユニークな評価制度だと言われている「技術力評価会」や今回の本が生まれた背景では、私は王道なステップを踏んできたつもりです。

やり方は王道でも、巻き込む人の個性やそのときの状況など同じものはありません。もちろん王道のやり方や結果に落ち着くものも大半ですが、その中でたまにユニークなものが生まれます。

最初からやり方自体がユニークで成功する人もいると思いますし、そういう方が得意な人もいることは理解していますが、私自身は王道なやり方でステップを踏んでいったほうが上手くいくと思っています。

 

――エンジニアが所属する組織の選び方やエンジニア個人としての生き方に対して、小賀さんの考え方を教えてください。

小賀氏:今で言うと、不確実性が高い時代だと言われていますよね。とくにこの業界は変化が激しいですし、テクノロジーの変化も激しいので、何が流行して何が廃るのかというのは分かりにくい業界だと思います。

なので、まずは最低限変化に対応できること。そして出来ればその変化を強みにできる人間になるということが、これから生きていくうえで大事になると思っています。

変化を強みにするというのは、例えばスマートフォンというのは変化が大きかったと思います。スマートフォンが流行り出した頃というのはAppleのiOS上でApp Storeがあり、アイデア一発のアプリを作り稼いだ人や会社がいると思います。

そういう変化に対して、「新しいことを覚えなくてはならないから大変」「今の仕事が無くなったら困る」というマイナスの考え方をするのではなく、チャンスだと捉えて動けるようなスキルやマインドセットを持っていると、生きていくうえで役に立つと思います。

 

――変化の前取りをする必要はなくて、その変化があったときに自分の持っているスキルをぶつけてポジティブに考えることが重要、ということですね。

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小賀氏:そうですね。日々、そういうことに慣れておくということは大事だと思います。

マインドセットだけあっても手が動かないということもあります。気持ちがあってもスキルがついていかないこともあるので、新しいもののキャッチアップに慣れておくことが重要です。新しい技術が出たり新しいことが起きたときに、それをするのは当たり前という行動力を習慣づけることが大事だと思います。

この会社でいうと、私がCTOになってからは「技術の固定化をしないように」と言っています。チームで一番良いものを選んでほしいし、チームで同じ技術ばかりを使っていくのは長い目で見るとリスクなので、新しい技術を取り入れられるチームになってほしいと伝えています。

短い期間で見ると、過去に成功した方法を繰り返したほうが成功確率は高くなります。しかし一歩引いて、2年後3年後を見る立場になってくると、同じことしか出来ないチームというのはリスクに見えます。

短期的に見ると、新しい技術を取り入れるためには勉強期間が必要ですし、新しい技術を使うと想定していないことが起きてバグや障害が起きますが、その小さなことを許容して変化を受け入れられる、変化に強いチームを作ることが、会社にとって無形資産を増やすことだと思っています。


――小賀さんに進められる力があるからこそ、王道を王道として自信を持って発信していき、きちんと成果が出ているから周りが納得している、という印象ですね。

小賀氏:そう感じていただけたのと同じように、私がこの説明をすると、弊社の経営陣も「そうだね」と思ってくれています。

小さく試させてほしいということと、その振り返りによって継続や広げさせてほしいというステップを何度か繰り返していくと、新しいことをやりたいと伝えても「今回の投資額や期間はどれくらいか」という話でおさまるようになりました。

私が言っていることは短期的には効きません。自分の中で中長期的にマインドセットをして行動を変えて習慣化していかなければ、目の前の困っていることが解決したという話にはならないと思います。

例えば、人生の中でこれからの2年は中長期的なことを考えずに、目の前の興味のあることにだけ集中するならばそれでもいいと思いますが、そういうことを長い期間の中のここだけ、という意識もなく流されるままに目の前のことだけをやっていると、思いがけず上手くいかないことが起きたり、人生が博打になってしまうのではと思いますね。

集中する期間があるのもいいと思いますが、それは長い人生の中のこの期間と、自分を俯瞰して見えているならばいいと思います。

若いうちはそれをしてもいいと思います。若い人のパワーはすごくて、私たちでは出来ないようなこともやってしまうことがあります。私たちの場合経験と情報量があるので考えすぎるところがありますが、若い人たちは経験があまりないので、失敗するかもしれないですが、反対に私たちの予想を超える何かを生み出すかもしれません。

しかし30代、40代になってからもそれでは、人に任せすぎているかもしれませんね。35歳くらいからは自分のキャリアをコントロールできるように意識してもいいと思いますが、まだ20代で信頼できる組織にいるのならば、自分のやりたいことに突き進んでいくというのも悪くないとは思います。

 

――小賀さんのチームにいれば楽しく仕事ができそうですね。

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小賀氏:成果には厳しいですよ(笑)。評価制度の資料も公開していますが、「こんなところは怖くて行けない」と言われることもあります。

 

――なぜ評価制度を公開しているのでしょうか。

小賀氏:フィットしない人が入社してくるのはリスクだと思うからです。また、私はインターネットが大好きで、インターネットは情報を公開することに価値を見出すし、オープンソースがIT業界を良い方向に変化させたと思っています。

なので自分たちが作ったものを公開していき、利活用していくのは大事だと思いますし、自分たちがやってきたことを公開していくということも、とても意味があると考えています。1つには入社時のギャップを無くすということが目的ですし、もう1つは業界貢献に役立てればと思っています。

 

――本の出版もそのような考えからでしょうか。

小賀氏:私は王道な話をよくするので、会社自体が尖っていないように見られます。なので、今のような話を具体的に見せたいと思い、どのようにして会社の文化を外に伝えようかを考えていました。

採用や会社のブランディングという部分もありますが、それだけでは自分が読み手だったらつまらないと思い、企画段階で試行錯誤をした結果、インタビュー形式にすれば、客観性と読者が知りたいことを見せることができると思いました。

しかしただインタビューでは面白い読み物にならないと悩んでいたときに、出版社の方が「インタビュアーを外部から招き、客観的な視点をいれたほうがいい」「どうなるかわからないけど、技術解説などを入れてエンジニアが学べる本にできそう」とおっしゃり、今の形に落ち着きました。

 

――文化を共有することに重きを置いていると感じましたが、働くエンジニアにとっても環境や文化は重要という考え方がこの会社にはあるのでしょうか。

小賀氏:もちろん良いチームにするためには共通認識を合わせるための日々の議論も必要です。ただ、説明するのも面倒な、阿吽の呼吸で分かってほしいベースの部分もありますよね。それがあったうえで議論をすると楽しいし、気持ちいいですよね。

なので土台が合っているということが文化だと思います。その土台を合わせるためには採用や評価、会社のメッセージを発信していくことや、空間づくりも含まれていきます。

 

――ここ10年を振り返り、この会社に貢献してきたことと今後取り組んでいきたいことを教えて下さい。

小賀氏:この会社でやってきたことで言うと、しっかりとエンジニアリングをして、ビジネスとして儲かるという体制や仕組みづくりは出来たと思います。

しかし残念ながら「日本でナンバーワン」や「世界のトップ5に入るもの」というものは出来ていません。現状で基盤となる部分は出来ているという自信があるので、あとはその上で大きなものを当てたいですね。

しかし一発当てて終わりたいわけではなく、この文化を活かしたまま、この文化があればナンバーワンサービスがたくさん生み出せるということを証明したいです。良いものを作りたいという思いはベースにありますし、良いものも出来ていますが、圧倒的に日本でナンバーワンだったり、グローバルの中でもピカピカしているというところまでは出来ていないので、そういうものをいくつも生み出したいですね。

 

――そのために、CTOの立場としてどのようなことをやっていこうと考えていますか。

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小賀氏:技術面でいうと移り変わりがあるので、それに対して最低限適応をします。それをさらに、スマートフォンが出てきたときと同じくらい社会に影響のある変化が起きたときに、技術の力でいろいろなアイデアを試せるような技術組織にしたいと思っています。

大きな変化が起きたときがチャンスになると思います。その変化が3年から5年のサイクルで来てほしいと思っているので、そのタイミングでしっかりとその波に乗りたいです。大きな時流に乗っていきたいと思いますね。

個人の話でいうと、日本経済の発展に貢献したいと思い、日本CTO協会を立ち上げに関わりました。

日本CTO協会ではデジタルトランスフォーメーションとエンジニア体験というデベロッパーエクスペリエンスの2つのDXと言っていますが、それらが共存している状態であれば、企業に技術を活かしたイノベーションが起こるのではないかと思っています。

日本CTO協会の活動としては、各種レポートの公開、DX Criteriaの公開、コミュニティ運営などを行っています。また、経産省の検討会やIPAのワーキンググループに理事が参加しています。

 

――世の中のビジネスに関わっている人たちが、事業をエンジニアリングするという考え方がベースにあることを理解してくれると大きく変わりますね。

小賀氏:自分たちができていないときに「そうすべきだ」という建前論はを言われても、実際にそれが実現されたときはどのような状況なのかというのは、想像できない方も多いと思います。

それについて、『Engineers in VOYAGE 事業をエンジニアリングする技術者たち』に赤裸々に書いてあるので、ぜひ読んでみてほしいと思います。インタビュー形式ということもあり、技術者ではない方でも読めると思っています。

 

――最後に、次回の取材対象者をご指名ください。

小賀氏:株式会社レクター取締役の広木大地さんをご紹介します。

私自身、経営陣の一員として10年やってきた中で、技術者としてやってきたエンジニアリングというものが、会社組織や経営に役に立つと思い、エンジニアには事業をエンジニアリングして欲しいと伝えていますが、私自身は会社や経営をエンジニアリングしているつもりです。

今日お話した様々な考え方も、私にとってはエンジニアリングです。その中で広木さんが書いた『エンジニアリング組織論への招待』という本は、非常に体系だっており、広木さん自身のバックボーンとなる知識や経験から学ぶことはとても多いです。ぜひ広木さんの言葉を皆さんにお届けしたいと思います。

以上が第11回のストリートインタビューです。

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最後に、恒例のバトンショットをどうぞ!
気になっていた方も多いハズな「毎日が金曜日」Tシャツ、最高すぎませんか…お会いした際にも思わず突っ込んでしまいました(笑)

次回は株式会社レクターの広木大地さんにバトンタッチ。今後のストリートインタビューもお楽しみに。

▼ご紹介いただいたクレディセゾンCTO小野和俊さんの記事はこちら
【連載10】デジタルで金融を変える、クレディセゾンCTO小野氏の会社をエンジニアリングする力

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 (取材:伊藤秋廣(エーアイプロダクション) / 撮影:古宮こうき / 編集:TECH Street編集部)