
※この記事は、2025年6月に開催されたイベントでの発表内容をレポートしたものです。
登壇者はこの方

うーたん氏
株式会社ゆめみ
エンジニア
技術書同人誌博覧会のコアスタッフや若手ふんわり勉強部という若手エンジニア向け勉強会、エンジニアニメというをIT業界に関わる方が集まってアニメから得た学びについて語り合いながら交流する勉強会を主催しています。勉強会や技術カンファレンスなどで登壇や技術同人誌を執筆も行っています。
うーたん:今回は、私が個人で作成した「公園・トイレの口コミマップ」についてご紹介します。これはまだ本格的に運用されているものではなく、地元の市町村が公開しているデータを活用して作った、プロトタイプ版のウェブアプリケーションです。

アプリケーションの概要
このアプリは、地図上に表示されたピンをクリックすると、公園や公衆トイレの詳細情報を見ることができる仕組みです。
このデータは、市町村が公開しているオープンデータを基に構成されています。

主な機能
- 地図上での情報表示: 地図上のピンから施設情報(小山市のオープンデータ)を閲覧できます。
- 口コミ・画像投稿: 詳細画面のボタンからGoogleフォームに遷移し、施設に対する口コミや画像を投稿できます。
- 投稿内容の表示: 投稿された口コミや画像は、Googleスプレッドシートに集約され、リアルタイムでマップ上に表示されます。

簡単なプロトタイプとして、ログイン機能などは実装せず、Googleのサービスを積極的に活用することで、手軽に構築しました。
アプリ制作の背景
このプロジェクトは、地域の課題をテクノロジーで解決する市民団体「Code for OYAMA」の活動の一環として制作しました。
「Code for OYAMA」は、私の地元である栃木県小山市を拠点に活動しているシビックテック団体です。小山市は、市民が自由にデータを活用できるよう、自治体が持つデータを「オープンデータカタログ」として公開しています。

このオープンデータは、誰でも無料で利用でき、ビジネスや学術研究など、営利・非営利を問わず二次利用が可能です。小山市のオープンデータカタログには、施設情報など44種類のデータがCSV形式で公開されており、これらを活用して何か作れないかと考えたのが、今回のプロジェクトのきっかけです。
また小山市は、自治体が持つデータを「オープンデータカタログ」として公開しています。
オープンデータカタログとは、営利・非営利を問わず二次利用が可能なルールが適用されており、機械判読に適した形式で、無償で利用できる公共データの案内や横断的検索を目的としたサイトです。
小山市が定めている利用規約に従えば、誰でも自由にデータを使用することができます。私が確認した時点(6月4日時点)で、小山市は44種類のデータを公開していました。その多くはCSV形式で提供されており、施設に関するデータが中心という印象でした。一部データが存在しないものもありましたが、割と網羅的に公開されているように感じました。
使用技術
このアプリは、小山市のオープンデータとGoogleのサービスを組み合わせて構築しました。

このアプリは、上図のように気になるトイレの詳細情報や口コミを閲覧できるものです。表示されている情報は、小山市が提供しているオープンデータ(CSV)を可視化したものです。詳細画面のボタンを押すとGoogleフォームに遷移し、口コミを投稿できます。その際、どの施設に対する投稿かが分かるように、施設IDなどが自動で入力されるようになっています。

投稿された内容はGoogleスプレッドシートに集約され、画像がアップロードされた場合はそのURLも自動的に記録されます。

そしてこのスプレッドシートのデータをWebアプリケーション側で取得し、口コミとして表示するという流れになっています。

使用技術としては、まずWebアプリケーションのフロントエンドはNext.jsで構築しました。小山市のオープンデータは、直接コードに埋め込んでいます。ユーザーが口コミを投稿する際は、ボタンをクリックするとGoogleフォームに遷移し、投稿内容はGoogleスプレッドシートに記録されます。最終的に、スプレッドシートのデータをNext.js側でJSON形式のAPIとして取得し、画面に表示するという構成です。
この仕組みにより、ユーザーはGoogleアカウントさえ持っていれば、誰でも自由に投稿できるようになっています。
制作を通して感じた課題
実際に作ってみて、いくつか大変だと感じた点がありました。
- データの仕様が不統一: CSVファイルによって、文字コードが違ったり、ファイル名に規則性がなかったりしました。公園とトイレのデータでも仕様が微妙に異なっており、データを扱う上で苦労しました。
- データの自動取得が困難: 小山市のウェブサイトからデータをダウンロードするには、手動でボタンをクリックする必要があり、プログラムから自動で取得することが難しかったです。
また、技術的な課題だけでなく、オープンデータを活用してユーザーにとって本当に価値のあるものを作る難しさも感じました。既存の地図サービス(Googleマップなど)を超えるような、付加価値の高い情報を提供するのは非常に困難です。小山市のオープンデータには、Googleマップ以上の情報があまり含まれていなかったため、この点は大きな課題となりました。
しかし、このような活動を通して、エンジニアとしてのスキルを活かし、地元や地域社会に貢献できる可能性を見つけられたのは大きな収穫です。今後も楽しみながら、地域貢献に取り組んでいきたいと思います。
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